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カツシン!!VAPE(電子タバコ)初心者

VAPE(電子タバコ)とネットのお話。

引用と転載、その線引きの難しさ。どこまで行ったらパクリなの?

マーケティング

先日の記事でキュレーションメディアの現状と弱小メディアの関係について書かせてもらいました。

キュレーションメディアと切っても切れない話題の「パクリ問題」。
明確に引用の範囲を超えていたり、明らかにパクリといえるものまで程度には大きな差があると思います。

 

本記事では基本の引用や転載の定義と共に、パクリとパクリでない境界線について書いてみます。個人的にはパクリって定義自体がふわっとした言葉でだよな、という思いもあったりします。

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引用の定義と正しい引用

そもそもの引用について確認してみましょう。

引用であることを明示せずに行なわれた引用(無断引用)は、盗用、剽窃である。以下の点に十分に注意しなければならない。

  1. 自分のことばと他人のことばとを明確に区別する
  2. 自分の考えと他人の考えを明確に区別する
  3. 自分の発見と他人の発見を明確に区別する

※引用:引用の方法 (※ふりがな省略)

 

より具体的な引用の仕方や定義については引用元をご確認ください。

ネット上に何かを書くのであれば一度は確認しておきたい内容です。

 

パクリか否か、引用の範囲を超えた著作物の利用

先日のキュレーションメディアの記事でも引用させて頂いた、ツイートを再度引用してみたいと思います。

これは明らかな引用の範囲を越えていて、著作権法違反に該当する可能性が高いと思われます。キュレーションサイトによくある『出典』表記がありますが、画像の利用・記事の構成内容を大きく似せる行為は引用の範囲を超えた利用であることは間違いありません。

 

キュレーションメディアの運営元は、『キュレーター(記事の直接の著者)が行ったことなので、再発防止に努めます。 申し訳ございませんでした。』で済ますのだと思います。彼らの理論としては、あくまでサイトその物はプラットフォームであり、キュレーター(登録ユーザー・まとめユーザー)が勝手に著作権違反を犯したという体の利用規約となっているはずです。

 

ただ、クラウドソーシングなどで記事発注しているキュレーションメディアも見かけるので、この言い訳はグレーゾーンです。(契約の主従やどの程度まで具体的な指示があったかなど)

 

著作権ロンダリングとして、一旦適当なソーシャルメディアを活用する場合もあります。

 

例)

適当なTwitterアカウントで対象の画像をツイート⇒キュレーションサイトで利用

その他にもPinterestが使われる場合もあります。(適当なPinterestアカウントで使いたい画像をPinしておき、それを引用したとするやり方)

 

引用の基本のキとして、原典を当たるというのも大切な要件です。

もちろん、キュレーションメディアの運営者が適当なSNSにアップロードをしていなくとも、TwitterやPinterestの画像を引用することは原典に当たっていないため、出典としての表記は正しい使い方ではありません。

この著作権ロンダリングを行う理由として、転載元へのリンクを貼りたくないのかな、と穿った見方もしてしまいます。

 

しっかりと法的な対応してくる所には上納金納めてるのでは?

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※引用:Getty Images

 

以下記事などは本記事への伏線だったりします。

Getty Imagesは弱小メディアに対しても著作権に関する問い合わせを行っているようです。

  1. 法人としてブログメディアを運営
  2. PixabayなどのCC0横断検索を利用し、記事内に画像使用
  3. 有料写真素材を提供するフォトストックサービス(の顧問弁護士)から指摘の連絡
  4. 運営サイト上に掲載されていた1枚の画像が先方の有料素材で1年ほど運営サイトに掲載していた状態
  5. 相手の言い値の約20万円程度を支払うことで和解

 

 

私は経験がありませんが、このようにゲッティは中小規模のサイトにも裁判・示談を持ちかけてきているようです。

これらの話はキュレーションメディア各社に行っててもおかしくないと思います。もちろん各社は示談しているでしょうし、最終的に「Licensed by Getty Images プログラム」に加入するきっかけになっているかもしれません。

この辺はあくまで想像です。

 

キュレーションメディアの健全化も進んでいく

サイバーエージェントは、ライセンス化した芸能人画像をキュレーションメディアへ提供した方が効率のいい商売ができると判断したのでは無いかと思います。

この事業は元から芸能事務所と関係値が強く、アメブロなどのプラットフォームを提供していたサイバーエージェントの強みが活かされた商売に思われます。

 

芸能人系のまとめサイトなどは苦境に立たされそうです。

 

知識の集積はそもそもパクリだったり、類似することは多い

ここまでは、どちらかと言うと「引用」と言いつつも黒に近いグレーゾーンのお話でした。

 

例えば以下の例だとどうでしょう?

 

・A:最近見た絵

 ⇒1.ほぼトレースに近い絵を書く

 ⇒2.全くニュアンスの違う絵にする

 

・B:読んだ著作物

 ⇒1.語尾や言い回しを少し変えただけの文章を書く

 ⇒2.自分の脳内で再構成して書き起こす

 ⇒3.いつの間にか自分の知識となっていた事を書き起こす

 

ABどちらも1は黒ですね。

2と3はどちらもグレーゾーンひとくくりには出来ると思います。

ただ、2の例でも厳密にはグレーゾーンだと思います。

 

3の場合は個人的には白に近いと思うのですが、意図的でなくとも似すぎてしまっていればグレーゾーン、黒寄りになってしまうかと思います。

 

2などは、オマージュと言われたりする場合もあるのではないでしょうか。

 

具体的なグレーと黒の線引きは個人差が出るのではないでしょうか。
文化的な発展という視点では、オマージュやインスピレーションが一定の寄与をしてきたとも感じています。そして、誰しも何らかの学びを経てアウトプットしていて、言葉やアートどれをとっても完全なオリジナルというものも少ないようにも思います。

 

最近話題になっていた以下の様な事例もあります。

どちらも見てみました。

北海道ファンマガジンの構成にかなり似通った、サッポロビール運営のオウンドメディアの記事です。

 

どちらの記事も写真はオリジナル(と思われる)。

真似したと思われるのは、観光地のスポット、記事の構成、インタビュー対象者などでしょうか。

 

白に近いグレーゾーン。これでまだ画像の出典元が『北海道ファンマガジン』であれば戦いようもあるように思いますが…。品はないと思いますが、法的な手段や削除の交渉をしたとしてもなかなかに難しいのではないでしょうか。

 

最後に。

キュレーションメディア各社は「引用」という言葉を貶めた事は事実だと思います。(元より2chまとめなどで既に貶められた言葉かもですが)

本来の引用の意味からすれば、作品や論文の確たる根拠を示したり、発展性を持たすために整備されていたルールだったのではないでしょうか。

 

キュレーションメディアの全てがパクリだと言うつもりもありませんし、彼らの事業の進め方には学ぶべき点も多いと思います。

 

ただ、先般の『北海道ファンマガジン』の例をとってみても、今後より似たような構成で攻めてくる事例も増えてくると思います。

二匹目のドジョウ。これは出版業界でもよく聞かれます。

個人的な見解ではありますが、二匹目のドジョウに関してはどこまで行っても出てくる問題で、やはり最終的に勝つのは営業力や展開力、資金力のある者です。

 

そしてキュレーションメディアの健全化はゲッティの例、サイバーエージェントの芸能人画像の提供の件を含め、どんどん進んでいくでしょう。残るのは、法的には限りなく白に近いグレー。いままでよりも戦うことが困難なグレーゾーンが増えることは間違いありません。

 

完全に同じ土俵に立っては勝ち目がないので、彼らが攻めてくる主戦場でない場所でどうにか方向転換するしか無さそうです。

 

ただ、二匹目のドジョウをやるなら、せめて元ネタより面白くしよーよ!とは思いますが……。

 

次回『本来のキュレーションとその価値とは?』に続く!